カテゴリ: 本のはなし

森耕治先生とは、

まだ私がFacebookをしている頃に

全くの偶然からFacebookで面白い美術講義

『欧州美術史講座』の公開ページを

上げておられる森耕治先生に行き当たり、

時々講座を読んでいたらお友達申請がきて

Facebookのお友達になりました。



関西で講演会があるときに何度か

好きな画家の講演を聴きに行きました。

Facebookのお友達なだけで、

講演会に行っても特に挨拶することもなく、

購入した本にサインをいただいたりはしましたが

個人的には全くやり取りはありません。

でも好きなんですよね、森耕治先生のお話。


大好きな画家の知らなかったエピソードや、

独自の解説、新説。

惹き付けられるのがエネルギッシュな語り口。

そんなによく作品を知らない画家の話でも

いつの間にかうんうん、と頷きながら

聴いていました。

本当にこの人は美術を愛して止まないんだなあ、

と清々しい気持ちになりました。



そんな森先生の、最新の自費出版

『印象派の歴史』が届きました。
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『ゴッホ、太陽は燃え尽きたか』
(発行所:インスピレーション出版)

一緒に購入しました。

裏も素敵✨
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(マリー・アントワネットのかわいいシールで
封がされていました☺)
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(この組み合わせ、ちょっと好き(笑))



ゴッホの方を少し読みましたが、

あの森先生の語り口で再現されて

惹き込まれますー😆



ちょっと涼しくなってクーラー無しでも

過ごしやすくなってきたので、

休みの日にゆっくり読ませていただきます。



森耕治先生、ありがとうございました!











今日も暑い。

良い天気もイヤになってくる。

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空は濃くなってきたが雲がまだ夏かな。



何故か夏によく思い出す祖父の話を一つ。

父方の祖父の話である。



明治生まれの祖父は、
祖父の父の代まで地主ということもあり
割合に裕福な方で、おかげで当時の田舎の中では成績も優秀であったらしい。


たまにくる地元新聞やテレビの取材などには『郷土史研究家』と紹介されていた。
子供心に、博学な祖父が村で表彰されるのは誇りに思えたし密かな自慢であった。

そんな祖父は私が子供の頃に、おそらくは自身の集大成であろう村の歴史を綴ったものと自分の米寿記念に冊子を何冊か作り自費出版していた。

小学生であった私は、たくさん印刷されてある冊子から何冊か借りては暇な時に繰り返し拾い読みをしていた。



今でも記憶にあるのが、祖父が海軍に従軍していた時の宮様とのエピソードである。
(因みに祖父は『殿下』と書いている)

海軍の厳しい訓練を受ける中、甲板に呼ばれた祖父達が殿下とふれあい、ちょっとした遊びを披露するというシーンがある。

甲板で板の下に丸い何かを置き、バランスを取り立つ遊び。何人か披露して、祖父の番。祖父は派手に転んでしりもちをつきなんと殿下から拍手喝采を戴いたそうである。(祖父は、わざと、とだったか、思いきり、だったか、とにかくわざと派手に転んで見せた、と書いていた)

殿下はとても喜ばれた後にこう言われたそうだ。「おまえ達はよいネ。……」

……のところは、宮様がなんと仰せられたかもう忘れてしまったが、宮様が一時、デッキで解放感を感じられたならこれ以上のことはない。
以降、わりとよく名指しで殿下にお声を掛けていただいたようである。

殿下にお目にかかって名前で呼ばれた嬉しさは、何十年も後に孫の私に語る身振り手振りでも感じられた。
気位の高い祖父の機嫌がよくなるのと、好きな話しだったので、時々せがんで話してもらったのだ。



…はて?

この、殿下とはどの宮様だったのだろう?

肝心の宮様のお名前は何度読み返しても失念してしまう。

気になったので調べてみた。

年代的には海軍におられた高松宮様が合致する。
あとは祖父の冊子で確認すればいい。この話は米寿記念の冊子の方だ。帰省したら探そう。


因みに村の郷土史の方は図書館にもあるようだ。有り難い限りである。
今度帰省したら図書館で下ろしてもらおう!

漫画も充実したとんでもなく立派な図書館ができたらしいので、とにかく行きたいのだ(笑)
もしかして、司書の中に同級生のあの子が居るんじゃないかと期待もある☺

帰省の楽しみができた✨✨✨







この8月は読書強化月間。

京極夏彦著

『魍魎の匣』『狂骨の夢』共に講談社文庫

を読み直し、明日から

『巷説百物語』(角川文庫)

『鉄鼠の檻』(講談社文庫)に入ります。

京極夏彦さんの本は、まあ分厚いです(笑)
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一般的な文庫本の軽く何冊分かあります。

分けないで一冊なので、お得ですが重いし嵩張るし、持ち歩くのは、まあまあ大変です。
かといって、ロッカーに入れて休憩時間に読んでも読み終わる気がしなかったものです。
(結局、休みの前の日に持ち帰り読み、休み明けにまた持ち込み、の繰り返しでした)

職場の薬剤師の先生が教えてくださり読み始めたのですが、普通の文庫本ならとっくに読み終わる厚さまで本を読み進めてもまだ序ノ口。読んでも読んでも話は終わらない。
でも、いつの間にか憑き物落としは終わるのです。

こんなに読んだのにまだまだある!
お得な京極堂シリーズです。






何度も何度も読み返している大好きな小説があります。

高田郁著『みをつくし料理帖』ハルキ文庫

『みをつくし料理帖』シリーズとして初めて読んだ時は少しご寮さんの大阪弁に違和感があったものの、澪の世界に入るうちにご寮さんの口調にも慣れ、いつの間にか次の巻、次の巻と待ち遠しくなりました。

さて、『俳句ポスト』
https://haikutown.jp/post/contribute/?goods=

募集中の兼題鱧 (夏の季語)
「はも」。太平洋やインド洋などに広く分布するハモ科の海魚。穴子に似た形で、鋭い歯を持つ獰猛な魚。体長1.5~2m。日本では瀬戸内海、四国、九州の沿岸に多い。

結果発表2019年7月29日(月)
締切2019年6月26日(水)
<俳句ポストより>

ということですが、

『みをつくし料理帖』
第三巻『想い雲』
「想い雲―ふっくら鱧の葛叩き」
が、兼題の『鱧』のお話です。
鱧を扱う澪の勇姿を熱く語りたいところですが、やはり読んでいただくのが一番。

このシリーズはどのお話も好きなのですが、
個人的には火の扱いを封じられた澪たちが奮闘する
第六巻『心星ひとつ 』
「時ならぬ花―お手軽割籠」
が、一番好きなお話です。
「夢にまででてきやがる」という『大根の油焼き』とかいいなあ、と思ってしまいます(笑)

『雲外蒼天』の相を持つと言われた澪、やはり逆境に強いんですね。澪が次々と苦難を乗り越えていく姿は本当に応援したくなります。
そして何度も読み返して、泣くときの箇所が違っているときがありました。その時の自分とシンクロする気持ちの箇所が変わったのかなと思います。

高田郁さんの作品は『出世花』も時々読み返していますが、やはり『みをつくし料理帖』の方が好きです。

『みをつくし献立帖』ももちろん買っていますが、そちらはあんまり…。
本の中で澪の料理を堪能してお腹いっぱいで、なかなか自分で作ろうとは思わないのでした(笑)




小川洋子著『余白の愛』中公文庫
(1991年11月福武書店、
1933年11月福武文庫)


もう最盛期は過ぎましたが、近所で羽衣ジャスミンの香りが濃く漂う一角を通ります。会社帰りはだいたい毎日午後8時頃。


"ジャスミンは
午後8時に一番香りが強くなる"


濃厚な羽衣ジャスミンの香りにそんな小説を読んだ記憶があるような…。

確か小川洋子さんの本。調べると
『余白の愛』でした。


小川洋子さんの作品は読んでいて息苦しくなる時があります。
静かな文章の何が胸をざわめかせるのか、どの本も読み終えて明確な結末ですらない時でも、そういう話なんだと納得してしまう…。

独特の作風は好き嫌いが別れるかもしれませんね。

私は一時期、小川洋子さんの本にはまっていました。
かといって以前の作品も全部読んだわけでもなく(笑)
新作は読んでいないのでまた機会があれば読んでみたいと思います。


ジャスミンの香りは大好きです。






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