俳句ポスト『冬眠』の結果発表を見てきました。
なんやったら私も冬眠したい毎日です。
冬期鬱症ってのは太陽が足らんからなるとか言われているらしいが、絶対ヒトにも冬眠(休眠期)あるのに無理して起きてるからやと思うで、私は(笑)
はーーー、なしてヒトは冬眠しないのだろう…(._.)
さて、気を取り直して、俳句ポスト!
天
熊胆のごとき太陽冬眠す
まこちふる
季語「冬眠」は動物の季語。ゆえにどうしても「冬眠の○○」と蛙や蛇などの生き物を書くことになりがちです。それはそれで全く良いのですが、せっかく皆で挑むのですから、季語「冬眠」とストレートに向き合っている句を選びたいと考えておりました。
さて、掲出句の「熊胆」とは「ゆうたん」と読みます。文字通り熊の胆嚢。漢方薬です。中屋彦十郎薬局HPには、以下のような解説がありました。【第三類医薬品、熊胆は「薬性論」に「小児の五疳を主治し、虫を殺し、悪瘡を治す」とあり、唐本注、神農本草経にも収載されている。冬期間にとれた熊の胆は匂いがしない。射殺したクマから血液や脂肪の夾雑物が入らないように胆嚢を取り出し、これを冬期間陰干しにするとカチカチに固まる。これが生薬の熊胆で、不透明黒色の固い塊である。多くは卵球形である。一種の香気があり、味はきわめて苦い。】
この文章を読めば「熊胆のごとき太陽」がどのような太陽か、想像がつきます。不透明で黒色の塊、卵球形の太陽です。生き物たちが「冬眠」する小さな穴から見える太陽はこんな印象なのでしょうか。あるいは、厳寒の暗い雲の向こうにある太陽を作者の心がこのように感じ取ったのかもしれません。
「熊」の一字と「冬眠」が良い意味で響き合いますし、「熊胆のごとき太陽」の比喩は冬という季節の感覚にも合致します。一種の香気があって、味はきわめて苦い。「冬眠」する生き物たちにとって、「太陽」とはまさにそういうものではないかと、この比喩の力に脱帽します。
〈以上 俳句ポストより引用〉
天
まこちふる様
熊胆、あっ、ゆうたん!
薬の勉強したときに先生が教えてくださった生薬。『「ゆうたん」ってかわいい名前の割りに漢字は恐いし、物凄く苦いんです』っていうのを思い出しました。
冬眠を羨ましいと思うばかりで、よもや苦い太陽と思いながら眠るものかとは思いがけない発見でした。
まこちふる様、おめでとうございます!
不透明な黒、熊胆の画像をみつけたので。
https://www.kaze-travel.co.jp/blog/tibet_ogawa217.html
(卵球形、というのは吊って乾燥させたほうかな?Wikipedia熊胆で見られます)
生薬はよく効きますが生き物からとる薬です。命をわけてもらうのですから効いて当然ですよね。
『天』『地選』の発表の日は素敵な句と夏井先生の評を拝見でき、仕事休みの金曜日の午前中にどっぷりと幸せな一時を味わいます。
今日も楽しく読み終えた後、溜め息と少しの涙。
涙の句は
地
冬眠やわたしを忘れぬための旗
綿井びょう
「冬眠や」と強調し、カットを切り替えた後の「わたしを忘れぬための旗」とは一体何でしょうか。この「冬眠」とは、虚実のはざまに漂うものなのだろうと感じます。「わたし」の存在を皆が忘れないように、いや私自身が「わたし」という存在を見失わないように立てた小さな「旗」。今この「旗」は、とろんと冬日に垂れているのでしょうか。
〈以上俳句ポストより引用〉
綿井びょうさま
地選おめでとうございます。
沁々、涙が滲んできます。
なんやったら私も冬眠したい毎日です。
冬期鬱症ってのは太陽が足らんからなるとか言われているらしいが、絶対ヒトにも冬眠(休眠期)あるのに無理して起きてるからやと思うで、私は(笑)
はーーー、なしてヒトは冬眠しないのだろう…(._.)
さて、気を取り直して、俳句ポスト!
天
熊胆のごとき太陽冬眠す
まこちふる
季語「冬眠」は動物の季語。ゆえにどうしても「冬眠の○○」と蛙や蛇などの生き物を書くことになりがちです。それはそれで全く良いのですが、せっかく皆で挑むのですから、季語「冬眠」とストレートに向き合っている句を選びたいと考えておりました。
さて、掲出句の「熊胆」とは「ゆうたん」と読みます。文字通り熊の胆嚢。漢方薬です。中屋彦十郎薬局HPには、以下のような解説がありました。【第三類医薬品、熊胆は「薬性論」に「小児の五疳を主治し、虫を殺し、悪瘡を治す」とあり、唐本注、神農本草経にも収載されている。冬期間にとれた熊の胆は匂いがしない。射殺したクマから血液や脂肪の夾雑物が入らないように胆嚢を取り出し、これを冬期間陰干しにするとカチカチに固まる。これが生薬の熊胆で、不透明黒色の固い塊である。多くは卵球形である。一種の香気があり、味はきわめて苦い。】
この文章を読めば「熊胆のごとき太陽」がどのような太陽か、想像がつきます。不透明で黒色の塊、卵球形の太陽です。生き物たちが「冬眠」する小さな穴から見える太陽はこんな印象なのでしょうか。あるいは、厳寒の暗い雲の向こうにある太陽を作者の心がこのように感じ取ったのかもしれません。
「熊」の一字と「冬眠」が良い意味で響き合いますし、「熊胆のごとき太陽」の比喩は冬という季節の感覚にも合致します。一種の香気があって、味はきわめて苦い。「冬眠」する生き物たちにとって、「太陽」とはまさにそういうものではないかと、この比喩の力に脱帽します。
〈以上 俳句ポストより引用〉
天
まこちふる様
熊胆、あっ、ゆうたん!
薬の勉強したときに先生が教えてくださった生薬。『「ゆうたん」ってかわいい名前の割りに漢字は恐いし、物凄く苦いんです』っていうのを思い出しました。
冬眠を羨ましいと思うばかりで、よもや苦い太陽と思いながら眠るものかとは思いがけない発見でした。
まこちふる様、おめでとうございます!
不透明な黒、熊胆の画像をみつけたので。
https://www.kaze-travel.co.jp/blog/tibet_ogawa217.html
(卵球形、というのは吊って乾燥させたほうかな?Wikipedia熊胆で見られます)
生薬はよく効きますが生き物からとる薬です。命をわけてもらうのですから効いて当然ですよね。
『天』『地選』の発表の日は素敵な句と夏井先生の評を拝見でき、仕事休みの金曜日の午前中にどっぷりと幸せな一時を味わいます。
今日も楽しく読み終えた後、溜め息と少しの涙。
涙の句は
地
冬眠やわたしを忘れぬための旗
綿井びょう
「冬眠や」と強調し、カットを切り替えた後の「わたしを忘れぬための旗」とは一体何でしょうか。この「冬眠」とは、虚実のはざまに漂うものなのだろうと感じます。「わたし」の存在を皆が忘れないように、いや私自身が「わたし」という存在を見失わないように立てた小さな「旗」。今この「旗」は、とろんと冬日に垂れているのでしょうか。
〈以上俳句ポストより引用〉
綿井びょうさま
地選おめでとうございます。
沁々、涙が滲んできます。